自分の子供と一緒に玩具屋さんに行くと、「知育玩具」というカテゴリーの玩具がたくさんあります。そして「知育玩具」と名のつくものは、そうでない玩具より値付けが高い印象を受けます。では知育玩具と普通の玩具の違いは何なのか、知育玩具の定義をWikiで調べてみると、以下のような定義でした。

知育玩具は、幼児や児童が知能的発達を促進する玩具、または幼児や児童の学習の助けになる玩具の事である。

いわゆる教材が知識を増やすために用いられるのに対し、知育玩具は、考える事や表現する事を通じて、知能全般の発達を促す事を目的としている。教材的な機能をもつ知育玩具も多数存在する。

「知能的発達を促進する玩具」とのことですが、実際に玩具売り場に並ぶ玩具を見てみると、知育玩具の名付けに明確なルールははいようで、メーカー側のブランディング次第と見受けられます。

では、なぜ知育玩具とそうでない玩具の線引きが曖昧なのかというと、「知育的発達を促進する」ことを証明できる玩具がないからではないでしょうか。「STEM玩具」や「プログラミング玩具」など、教材を玩具化したものはあり、教材は知識を増やすツールであるという前提に立つと、「プログラミング玩具も知識を増やすツールである」ということは、ある程度言えると思いますが、実際に知育玩具を使って、何を学び、何を得られたのか、アウトプットを測るアナログな知育玩具はまだ見たことがありません。

近年ビジネス界では、「モノをコト化する」だったり、「シェアリングサービス」という言葉がトレンドとなっていますが、モノを消費する世の中から、それを使って得られる成果に対してお金を払うという考え方が主流となってきています。大企業においても、製造業などトラディッショナルなビジネスモデルで戦ってきた企業が変革を始めており、例えば、車のメーカーが、モノ売りだけでなく、カーシェアリングを始めたり、タイヤメーカーが、走行距離に応じて対価を得るサービスを提供するといった事例があります。

私は、知育玩具においても、「知育」という成果で対価を得るビジネスがあっても良いのではないかと思っています。木製玩具メーカーの方々のお話を伺っていると、1つ1つの玩具に魂を込めて製作、ブランディングし、実際によく考えられた素晴らしい玩具がたくさんあることを知りました。ただ、世の中にこれだけ玩具が溢れており、興味も移ろいがちな子供たちが使うとなると、購入した最初の数日は子供たちは喜びに満ちた笑顔でたくさん使うものの、1ヶ月もすると、棚の奥底に埃をかぶっているという状況はどの家庭でもよくあるのではないでしょうか。そしてまた玩具屋に行くと、子供から新しい玩具をせがまれ、購入してしまうといったことの繰り返しで、作り手の意図とは異なった使い方になっているように思います。こういったことからも、玩具屋さんでは、目で見て分かりやすく、手に取られやすいものが、回転早く店頭に並んでいるように見受けられ、玩具メーカーでもそういったトレンド商品を短期間で作らざるを得ない状況と認識してます。そうなってくると、1つ1つ丁寧にコストをかけて製造できる玩具屋さんが生き残っていくのは、非常に大変なことと想定されます。

玩具は使い捨てであるという前提で、玩具のサブスクリプションサービスも出てきているようですが、同時に1つの質の良い玩具をサステナブルに使い続けるためのサービスがあっても良いと思います。後者を実現するには、「新しい玩具を消費する」という思考から「その玩具で得られるコトをサービス化する」ことが必要に思います。プレイシップでは、質の高い玩具で遊んで得られる体験や、玩具を通して得られる学びを提供するサービスを作っていきたいと思っています。

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